●まどかマギカをつらつらと
まどかマギカの興奮が収まってきたので、色々書いてみる。
まどかマギカの面白いところは、既存のジャンル概念に、既存のファクターをブチ込んで壊したことだと思った。
魔法少女、学園もの、メイン登場人物が女の子のみ。
近年探せば数多く出てくる要素で、なおかつちょっと昔ならセーラームーンとかも余裕で範囲内だと思う。(タキシード仮面様は除外)
そういう作品でありながら、毎話ごとの引き、独特の演出、音楽、キャラクター。色々な要素が吸引力となって、まさに「毎回見逃せない」状態になっていた。
この作品には虚淵氏のすんばらしいストーリーラインがメインとなって貫かれているんだろうけど、それを補うアニメの監督やスタッフ、音楽などの演出がこれまたすんばらしい肉付けとなっていた気がする。
なにが言いたいかというと、つまり良い意味でエンターテイメントしていたわけ。
パッと見軽い感じの作品で、客に対する窓口を大きく開いてるように見えるが、実際中に入るとズルズルと引っ張られ、中で身も心も溶かされんばかりの食虫植物というかなんというか。
そういう作品だったと思う。
あとこのコンテンツが1クールで完結するというのもすごかった。
1990年代は様々なアニメがヒットし、次々と映画化してた時代だった。
エヴァにナデシコ、アキハバラ電脳組とかウテナもあるか?ウテナはちょっと例外にしろ、それらの作品はテレビアニメの続編で、完結編の位置づけだった。
他にもガイガイガーとかあるが、あれにしたってOVAが完結編として出ている。
90年代の大ヒットアニメの特色としては、テレビ内ではコンテンツとして完結しきってないものが多いのだ、それも2クールとかそれ以上使って。
対して2000年代に入るとちょっと様相が変わってくる。
個人的に谷口監督(コードギアスの監督)の作品はほぼハズレ無しだと思ってるんだが、その谷口監督作品をはじめ、「作品を使い切る作品」が多くなってきた。
無限のリヴァイアスにスクライド、ガンソードにプラネテス。これら名作揃いだけど、続編の映画化なんて最後まで見れば「無理だ!」と感じざるを得ない。無理すれば出来たかもしれないけどw
更に近年は1クールアニメが増加。リスク分散とか制作スケジュールとか色々あるだろうけど、2クールアニメの方が少なくなってきた。
長々と書いてきたが、そんな近年アニメの中で1ク-ルという期間の中で、コンテンツそのものを「使い切ったぜ!」と感じられたのがまどかマギカだった。
●最終回ネタバレ
ラストは涙ほんのり。
主体性が無かった名目上の主人公「まどか」だったが、様々な悲劇を通し、自分自身の答えを出し切るのはまさに王道。
更に真の主人公たるほむほむ――もとい、ほむらの悪循環と悲願が実は無駄では無かったってのも良かった。
ほむらの悲劇へ立ち向かう姿勢こそが、最後のまどかの希望へと繋がる。まさに王道、まさに王道、まさに王道。
大事な事なので三回も書いた。
そして、改変された世界の中で、まどかとの繋がりのために戦い続けるほむほむ。百合、だね!百合、だね!百合、だね!
大事な事なので(ry
なんでこんなに僕の大好きな展開が続くのか。
11話続く悲劇の連鎖に、一つの形を示してくれたすばらしい最終回だった。
と、とりあえずダラダラとえらそうな事を書いておく。
震災があったのに、まどかマギカ見れたのは本当に嬉しかったなぁ。